監査論メール配信 01.02.(会計士論文)

監査論もようやく配信を開始しています。過去の本試験問題等も含めつつ、テキストの記述例よりもひねりのある問を想定してお届けしたいと思っています。

監査論、特に総論主体論の答案には唯一無二の正解があるわけではないことが多いので、比較的自由に解答できる反面、元々の文章力が問われる側面があります。ただし、平易過ぎる文章は、監査の専門家である試験委員にとって読みにくいに違いなく、できるだけ専門用語を駆使して答案を作成するに越したことはないでしょう。本試験会場で配布される基準集には、監査基準は収録されていませんから、監基報から答案を作成する場面が多くなると思います。本試験会場で膨大な監基報から必要箇所を検索するのは時間的に厳しいのは確かなので、できるだけキーワードやキーフレーズは覚えた上で望みたいところです。


今回は、主体論から職業的義務の理論をいくつか紹介しています。職業的専門家としての正当な注意に関連する理論では、監査に対する社会的役割期待を反映している側面、相対的性格、過失の有無の判断基準といった要素がポイントとなってきます。どの要素に着目すべき問なのかを見極めて答案を用意したいところです。

また正当な注意は、監基報では職業的専門家としての判断、職業的懐疑心に分けて説明されるため、それぞれとの関連においてブレークダウンしてより具体的内容に関連させられると良いと思います。例えば、職業的懐疑心では、重要な虚偽表示リスクの中でも不正リスクへの対応が強調されることが多いですね。

以上です。