短答式本試験まであと2日 ~ 今からあと10点伸ばす

2017年12月の短答式本試験まであと2日となりました。
会計士の短答式本試験は、試験範囲が広く、沢山のことを頭の中に詰め込んでおかなければいけません。
あと2日となると、新しいことを頭に入れた分だけ、記憶していた大事なことが消えてしまうような気がして、何も手につかなくなっている受験生も多いと思います。
私が受験した頃は、短答式試験がなくて、論文式試験の一発勝負でした。

2日前に一番気にしていたことは、多くの受験生がそうであるように、「前日にちゃんと睡眠が取れるかどうか」でした。
睡眠不足だと、問題文や資料が頭に入ってこなくて、答練で惨敗した経験を何度か繰り返していたので、普段から「何も考えずに眠ってしまう」練習をしていました。

短答式の試験科目のうち、私は、財務会計論の連結会計等、本支店、特商など、管理会計論、そして、今年から企業法も担当しています。
他の科目も同じだと思いますが、既に頭の中に詰め込んでいるものの点検をするのが、あと2日間の過ごし方としてはベストだと思います。

ただ、他に何か出来ることはないかと考えてみました。

FINは、管理会計論の教材が充実しているといわれていて、現実に16問全て正解する受講生もいますが、残念ながら、9問程度しか正解できない受講生もいます。
ほぼダブルスコアとなるほど結果に大きな差が出てしまった訳ですが、同じ教材を使用していて、能力的にもさほど変わらないわけですから、普段は同じような成績だったかも知れません。

何度も答練を受けている受験生は、試験中に、「今日は何か良い流れできているぞ!」と感したことがあるはずです。
その一方で、「これは、時間がかかるかも知れないけど解けそうだ!」と思って時間を費やしたのに、答えが出なくて動揺していまい、そして、それが最後まで尾を引いて、悪い成績に終わった経験もあるはずです。

ここから「今からあと10点伸ばす」という本ブログのテーマに入っていきます。

要は、本試験の場で、自分で「良い流れ」に持っていけるようになれば良いわけです。

皆さんが答練を解きながら感じた、「今日は何か良い流れできているぞ!」という感触は、「あれ?普段よりも速いペースで答案用紙が埋まってるぞ。しかも、正解している気がする!」という意識からきています。

つまり、そういう意識を持つことが出来れば、「良い流れ」に乗れるはずです。

「あれ?普段よりも速いペースで答案用紙が埋まってるぞ。しかも、正解している気がする!」

こういう意識を持てるようにするには、どうすればいいか考えてみて下さい。

例えば、管理会計論は、理論7問、計算9問というのが、よくある出題パターンです。

私の場合、本試験の模範解答を作成する場合、理論問題を普段の2割増しのスピードで読む ようにします。そして、 「普段より早く読む分、集中しなきゃ」と自分に言い聞かせるようにしています。
さらにもう一つ、計算問題のうち、一番時間のかかりそうな問題を後回しにすることです。管理会計論の場合、計算の1問目か2問目に、部門別計算、個別原価計算、工程別計算の時間のかかる問題が仕込まれていることが多いです。

理論を普段の2割増しで速読して、計算を1問後回しにして下さい。あとは、資料が読みづらく、解きにくい問題も1問程度出題されるので、これも後回しにします。

管理会計論暦20年の私だと、この方法で、30分ちょっとで14問、60分あれば高い確率で全問正解できます。

2割増しの速読が集中力をよび、集中力が計算の正解率を上げてくれます。速いペースで答案用紙が埋まっていくという充実感が、さらに良い流れ生んでくれます。

この方法だと、おそらく、平均的な受験生であれば、45分で14問解ききるペースになります。あとの15分を見直しや残りの2問に回して下さい。

少し古くて恐縮ですが、2015年5月の短答本試験の模範解答を制作した際の様子をビデオ収録しているので、ちらっと参考にしてみて下さい。

バランス・スコアカードやバックフラッシュ・コスティングなど試験範囲に含まれていた時代なので、ビデオの内容はどうでも良くって、確認して欲しいのは、次の2点です。

1. 理論問題を解くスピード
2. 本当に計算問題を一問、後回しにしていること

前日の夜は、「何も考えずに」寝れると良いですね。
本試験、頑張って下さい。