財務会計メール配信04(会計士論文、税理士)

第4回の配信は金融商品会計からです。

有価証券の評価は、保有目的別に異なっているのは言わずもがなですが、金融投資対象資産として時価評価するか(売買目的有価証券)事業投資対象資産として取得原価評価するか(関係会社株式)について、その投資目的から説明できる必要があります。また、リスクからの解放に絡めても説明できるようにしたいところです。時価評価する際の時価評価差額を損益認識するか否かという点(その他有価証券)についても、その中間的性格による説明や評価差額がリスクから解放されたといえるか否かという観点からの説明を、出題意図をくむ形で選択できると理想的ですね。

満期保有目的債券は有価証券の中では少し特殊な存在です。事業投資対象資産ではなく金銭債権に近い性格を持ち、その保有目的から取得原価(償却原価)評価されます。そのため、そもそも満期保有目的債券に分類するには厳しい要件があり、保有目的の変更についても制約が多めです。その点を意識して覚えるようにしてみて下さい。


デリバティブは、特にへッジ会計に多くの論点があります。なぜヘッジ会計(繰延ヘッジ、時価ヘッジ)という特殊な処理(人為的に損益の期間帰属を変更している)が認められるかは、典型論点として覚えておきましょう。

以上です。