財務メール配信17(税理士・会計士論文)

094.095と会計方針の変更等を取り上げました。

まず、①レトロスペクティブ、②キャッチ・アップ、③プロスペクティブのそれぞれの方式と、現行の「会計上の変更及び誤謬の訂正に関する会計基準」の処理を対応させて理解してください。

会計方針の変更は、過年度の損益を修正する遡及処理がなされますが、これは①レトロスペクティブにあたります。会計上の見積りの変更は、将来に向けてその影響を反映させることになっていますが、これは③プロスペクティブにあたります。

減価償却方法の変更を、会計上の見積りの変更とするか会計方針の変更とするかは、現行の会計基準が「会計方針の変更を会計上の見積りの変更と区別することが困難な場合」という、グレーな取り扱いをしているため、どうしても誤解を生じさせる答案になりがちです。答案例を丸暗記して望むのもありですが、会計上の見積りの変更とする見解、会計方針の変更とする見解のそれぞれをより理解しておくと、答案も書きやすくなると思います。

以上です。