メール配信~財務会計 第1回第2回

今期の財務会計の配信では、枠色でおおよその内容を区分していますので、あわせて参考にしてください。

  • オレンジ枠…基準等の空欄補充
  • 青・緑枠…基本的理論が中心
  • 赤・紫枠…応用的理論が中心

001~004 一般原則

財務会計の概念フレームワークの公表で重要性が著しく低下した分野です。正直、出題可能性の点では重要性はないに等しいのですが、万一出題された時に、まっとうな受験生ならできてしまう分野でもあるので、今回の配信に乗せた理論くらいは近しい内容が書けるようにしてください。

005~007 損益会計等

動態論と静態論の利益計算からの理論です。動態論は収益費用アプローチへとつながり、近年公表されてきた新基準の根底にある資産負債アプローチとの対比において重要性があります。古典的な理論として重要性が低下していた分野ですが、「収益認識の関する会計基準」の公表により、その対比としてかつての収益認識基準である実現主義の重要性が高まりました。いずれ新基準の収益認識についても配信していきますが、実現主義の2要件や論拠等はしっかり確認しておいてください。

008 会計基準設定アプローチ

帰納的アプローチと演繹的アプローチに関する理論です。「企業会計原則」の時代から「概念フレームワーク・新会計基準等の公表」への変遷は、会計基準設定アプローチの変遷でもあります。特に、演繹的アプローチを採るべき理由の観点から記述できるように準備しておきましょう。

009 財務情報の質的特性

概念フレームワークの第2章に関する理論です。内容が抽象的で記述しにくい分野です。今回は信頼性に注目した理論でしたが、他の特性についてもこれを機に確認してください。信頼性を支える「一般的制約となる特性」である「比較可能性」の重要性が高いので、特に意識して確認してください。

010 利益観

収益費用アプローチと資産負債アプローチ、特に後者を中心とする理論です。資産・負債の定義は概念フレームワークに従って正確に書けるようにしてください。かつ、その要素を分解して、各科目の資産性・負債性を評価することが典型論点になっていますから(今回の問4)、各要素を正しく抜き出せるようにしておきましょう。

011 リスクからの解放

概念フレームワークでは「リスクからの解放」という考え方によって収益認識を一貫して説明できる、としていますが、公表された収益認識に関する会計基準において、特にリスクからの解放については言及がなかったようです。従って、現状ではこれはこれとして別の理論と考えて学習しておくようにしてください。


以上です。