監査論メール配信 04(会計士論文)

監査論の配信第4回も実施論です。

まず、棚卸資産の実査と立会についてです。実務色が強くなるほどに実務経験のない受験生に酷な内容になってくるとは思いますが、例えば、よく見かけるコンビニの棚卸の風景を貸借対照表の商品の残高に正しく結びつけていくためには、どのような手続・処理が必要なのか?と想像力を働かせてみて下さい。

立会と実査、実査とテスト・カウントのように何がどう違うのか分かりにくいものがあります。立会は被監査会社の実地棚卸に立ち会い、所定の手続が従業員によって遵守されているかも含めて観察します。その一環として実査やテスト・カウントが行われます。実査とテスト・カウントとの違いが特に分かりにくいのですが、テスト・カウントは数の一致を確かめることを目的としているのに対して、実査は数の一致のみならず、在庫の有無から状態までもう少し広く確かめることを目的としています。対象が棚卸資産でなく現金ならば、新札でもクチャクチャでも1万円は1万円ですが、棚卸資産の場合は評価額が違ってくるので、その点まで確かめる必要があると思って下さい。


次は、表面的には公正価値の評価が必要な金融商品の内容ですが、会計上の見積りの論点です。公正価値は簡単に言うと時価のことですから、有価証券の期末時価評価を想定しているわけですが、監査手続として「経営者への質問」がとられるとの指摘があるので、時価の回復可能性についての経営者の会計上の見積りについて質問してる状況を想定するとイメージがわきやすいのではないでしょうか。


最後に監査上の重要性についてです。監査計画の段階、具体的な手続の実施の段階、意見表明の段階で適用されるので、それぞれの段階で説明すべき内容を想定しておくと良いと思います。監査の有効性と効率性と関連させる表現、重要な虚偽表示と関連させる表現、監査人の責任の限界との関連など抽象的な内容は、予め用意しておくと使い勝手が良いでしょう。実施論では監査上の重要性から、重要性の基準値や手続実施上の重要性にブレークダウンして考えることも出てくると思います。

以上です。

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