テキスト更新日記~企業法Ⅲ 第3回
ようやく企業法Ⅲが完成しました。これで、短答式試験対策用の企業法のテキストが揃いました。
資金調達や会社の計算に加えて、事業譲渡・組織再編行為、持分会社、金商法について取り扱っています。
事業譲渡・組織再編行為は、20問中2問は出題されています。
事業譲渡は、まず、会社法上の事業譲渡に該当するか否かを正確に覚えておく必要がありそうです。譲渡側と譲受側で事業譲渡にあたるかが違いますし、重要な一部かの判断基準も、略式手続きと簡易手続きが認められるかの要件と合わせて整理する必要がありそうです。
組織再編行為は、合併・分割・株式移転・株式交換と種類ごとに学習するよりも、事業譲渡にも共通の規定、組織再編行為に共通の規定、吸収型再編に共通の規定、会社分割の場合だけ必要になる詐害的会社分割での残存債権者保護のように特有の規定、というように出来るだけ横断的に学習していくのが良いと思います。
株主保護手続きと債権者保護手続きが出題の中心ですから、例えば、承認は株主総会特別決議で共通(ただし、~までの規定が違う)、反対株主の株式買取請求の反対株主の概念は基本共通である、というようにテキストを斜め読みして復習すると知識を整理しやすいと思います。テキスト上で出来るだけ共通部分を指摘していますので、参考にして下さい。
持分会社も1問は出題されるので、対策は必要ですが、さほど細かい内容は問われないようなので、基本的なところを押さえれば良さそうです。
まず、持分会社に特有の内容、特に株式会社との相違があるところは狙われやすいので正確に覚えておきましょう。
次に、社員の責任(無限責任か有限責任か)が多くの規定に影響してしますから、無限責任社員がいるから~だ。というように趣旨を確認しながら覚えていくと良いと思います。
金商法は、受験生が避けがちな分野ですが、必ず1問は出題されます。2問出題されたこともあります。
今回のテキストを作成するにあたっては、過去問の類題が出題されたら正答したい、というレベルを目安にしました。開示規制は一部、監査論でも使える知識があるので、中でも丁寧に覚えておいて損はないと思いました。
今回は以上です。