企業法メール配信02.03(会計士論文式)
企業法メール配信は、年末に第2回、年明けにも第3回を配信しました。
第2回は、設立(変態設立事項)から典型論点である事例問題を2つ取り上げました。未払の設立費用の帰属と財産引受けの追認の可否です。
事例問題ではまず、その事例が「法律上何に該当するか」を明らかにする必要があります(事例分析)。本問なら、「設立費用にあたる」「財産引受けにあたる」と指摘します。次に、「法律上何が問題となるのか(問題提起)」「問題を解決する条文または解釈(規範定立)」「問題の帰結(結論)」の3点セットを記述し、最後に「結論」を事例にあてはめて結びます。本問なら、「未払の設立費用であるXXXを発起人に全額請求できる」「財産引受けの追認はできないため、別途XXXする必要がある」と結びます。
典型論点については、上記3点セットを予め用意しておくのが受験上は得策のようで、どの専門学校もそうしたアプローチを採っているようです。
但し、最終的には3点セットの丸暗記をするにしても、初見の問題が出題された場合も考えて、一度は自分自身でゼロから答案構成はしてみるようにして下さい。答案構成もある程度は練習して経験値を上げておかないと、その場で急にできるのものでもないですよね。
第3回は株式から、株式譲渡自由の原則とその例外についてです。今回は、株式譲渡自由が制限されている場合について、制限の内容(対抗できないのか無効なのか、当事者間と当事者会社間での相違)について確認しています。次回は、事例問題も含めて紹介していきたいと思います。
以上です。