財務メール配信 09(税理士・会計士論文)

財務の第9回は外貨建取引等と連結会計からです。

まず外貨建取引等では、外貨建債権債務等の期末換算についてです。計算の知識である程度対応できるとは思いますが、特に有価証券などの換算レート選択は理屈を伴って覚えていった方が却って効率的ではないでしょうか。例えば、満期保有目的の債権は取得原価評価(属性ではHR換算)にもかかわらずCR換算される理屈として、外貨建金銭債権との類似性が指摘される。といった内容です。

次に一取引基準と二取引基準については、会計基準では二取引基準が採用されていますが一取引基準の論拠と対になっているので、両方を覚えておかれると良いと思います。財務会計の論点として、一連の取引を一つの取引と考えるのか二つの取引に分けて考えるのかは、よく登場する内容です。例えば、資本取引の中で支払われる手数料を資本取引の一部と考えるか別個の損益取引として損益認識するか等が代表的です。


次に連結会計です。会計士試験では重要性が高いですが、税理士試験では問われにくい内容です。

連結基礎概念は基本的すぎてもはや出題されにくいような気もしますが、受験生の用意の良さからしてそつなく答えたい論点です。我が国の会計基準は親会社説のはずですが、個別の会計処理との整合性が実はあまりとれていないところがあるので、その点は特に注意して下さい。

以上です。