財務 メール配信14(税理士・会計士論文)
073は資産評価です。定番の「概念フレームワークの定義に照らして判断」します。答案スペースが十分であれば、①過去の取引または事象の結果か、②報告主体が支配しているか、③経済的資源か、逐一検討することもできますが、多くの場合、①②は当然にあてはまりとして問題とせず、③を充足するかを検討することが多いと思います。
③も「~だから経済的資源である」ですむ場合も多いですが、ここでは、経済的資源はキャッシュの獲得に貢献する便益の源泉であるか、まで踏み込んで評価しています。
074は資産除去債務の割引率の選択です。割引価値の計算を求められる会計処理には、資産除去債務の他に減損会計や(計算自体は求められませんが)退職給付会計があります。資産除去債務では、無リスクの割引率を採用している論拠を問うています。解答③の資産除去債務の性格上、自らの不履行の可能性を前提とする会計処理は不適切、というのは、除去が法律上の義務かそれに準ずるときに資産除去債務が計上されることを指しています。
075.076は棚卸資産と固定資産の減損処理です。共に収益性の低下を反映して、回収可能価額まで帳簿価額を切り下げる処理として実施されます。これを機に共通点と相違点を整理してみてください。
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