財務メール配信18(税理士・会計士論文)
097では、前回の096と同様、会計主体論を取り上げました。こういう伝統的論点も念のため確認しておきましょう。
098は金銭債権の評価で、貸倒懸念債権のキャッシュ・フロー見積法による評価を取り上げました。特に、当初の約定利子率による割引計算を行う理由では、時価主義において採用される時価として、広義では割引価値が含まれることを思い出してください。債券の将来キャッシュ・フローの割引価値が、債券の価値を反映しているという考え方は、経営学では常識ですが、キャッシュ・フロー見積法においても同様の考え方を背景とし、貸倒懸念債権の評価は時価評価をするものではないので、割引率として当初の約定利子率が採用されると考えます。
以上です。