デリバティブには様々な金融商品がありますが、ここで紹介するのは先物取引・オプション取引・スワップ取引です。これらは、切り口は違いますが、経営学(選択科目)でも学習しますので、基本的な取引概要はここでインプットしてしまいましょう。デリバティブ取引特有の用語も多く、経営学ではもっと増えるので早い内に少しでも慣れてください。

デリバティブは、原則として期末に時価評価し時価評価差額を損益認識しますが、何をもって時価とするかが分かりにくいところが難点です。特に先物取引では、取引の対象が実物資産に債券、為替相場と様々ですし、先物の時価は現物の時価と必ずしも一致しません。

とはいえ、会計士試験で出題されるデリバティブは限られていますから、テキストの設例や計算問題集のデリバティブ取引が解けるようになれば十分です。

事業会社では、デリバティブ取引がヘッジ手段として行われることが多いため、ヘッジ会計も頻出です。特に、外貨建取引とデリバティブ取引のヘッジ会計による処理はとても重要です。繰延ヘッジでは税効果会計の適用があるので、説明が前後してしまいますが、とりあえず仕訳だけ確認して、後から振り返ってください。