「収益認識基準」の公表によって会計処理が変更される部分については2022年度から日商簿記1級の試験範囲にはなっていますが、ある程度の会計的な理解のベースがないと難しい章なので、初学者は後回しにした方が良いと思います。「収益認識基準」は比較的新しい基準で、日商簿記1級で本格的に出題されるのはまだまだ先のことでしょうし、対応できる受験生も多くないと思うからです。

「収益認識基準」は、あらゆる収益認識に対応できるように収益認識を一般化・抽象化しています。そのため、取引条件もその処理も複雑なものではないにもかかわらず、会計基準の文言で指示されると難しい側面があります。余裕があって、取り組んでみようと思われるなら、設例の具体的な会計処理をマスターすることを目標にしてください。