この章は、棚卸資産の理論を中心に紹介します。棚卸資産の計算は、簿記論や財務諸表論の総合問題で必ず出題されますが、どちらかというと事務処理能力を問われるタイプの問題なので、総合問題集を利用して期末棚卸資産や売上原価を効率よく解ける自分ルールを確立してください。
理論対策は、やはりテーマ2 評価基準が中心論点ですが、テーマ1 評価方法も保有損益の問題が資本維持の論点とつながるというように、考え方を理解していることが必要です。
テーマ2 評価基準では、収益性の低下による帳簿価額の切り下げ(減損処理)について、固定資産等の減損処理との異同を説明できるように準備しておきましょう。もちろん、計算対策として「全体像」で確認している内容は正確にインプットしておくべきです。
テーマ3 売価還元法は、簿記論Ⅱの一般商品売買で解説していますので、ここでは簡単におさらいしておいてください。