資産除去債務は、計算も理論も頻出の論点です。

計算では、標準的問題から応用的問題まで一通り出題済みなので、計算問題集Vol.1①で紹介している計算はすべてマスターすべきと考えます。資産除去債務に関して、計算問題で特に注意すべきところは除去時の支出見積の変更の際の割引率の選択です。総合問題では前T/Bの数値を利用できることが多いので、支出見積の変更があった際には、期首の資産除去債務に適用すべき割引率の選択を誤らないよう注意しましょう。また、資産除去債務関連の金額は、すべて税効果会計の対象となりうるので、資産除去債務・利息費用・対応する有形固定資産の減価償却費を分離して把握できるように準備しておきましょう。

理論は小さな論点が多いので、会計基準で採用された処理とされなかった処理を対比させながら覚えていきましょう。そもそもの除去時の支出の会計処理の選択の論点(残存価額の減額or引当金or資産除去債務)は、計算問題集の問題14で紹介していますので合わせて確認してください。ただし、70回で出題ずみなので、しばらくは簡単にみておけばよいでしょう。