この章では、有形固定資産について入門ⅠⅡ(日商簿記3級・2級相当)で学習した内容に上乗せする講義を行っています。
テーマ1 取得原価では、取得形態毎の取得原価算定方法について理論的に再確認しています。具体的な会計処理は計算問題集で出題していますので、問題を解いてみて曖昧にしているところが無いか確認してください。特に、交換取引における取得原価の算定方法は理論問題対策の観点からも重要です。
テーマ2 費用配分では、減価償却を中心に理論的な部分を補強しています。「級数法」「総合償却」「200%定率法」については具体的処理も紹介しています。「総合償却」は令和2年度第Ⅰ回の短答本試験で(知る限り)初めて出題されました。何度も出題されるような論点ではありませんが、平均耐用年数の求め方くらいはマスターしておきましょう。
テーマ3 圧縮記帳は前倒しで税効果会計(第14章)の内容を含めて説明しています。初学者の場合は、原則の「直接減額方式」だけ済ませて、「積立金方式」は税効果会計を学習した後に戻ってきてください。