テーマ1 純資産の部の表示は、株主資本とそれ以外、資本と利益の区分といった点に注意して覚えていきましょう。純資産の部の表示面の理論は、第1章のテーマ9純資産会計で紹介していますので合わせて確認してください。令和元年(令和3年より施行)改正会社法で取り入れられた「株式報酬」の会計処理により新たに追加された「株式引受権」という勘定も、この純資産の部の新株予約権の直前に表示されることになりましたのでここで追加しておきます。
純資産の部に関する会計処理は、第16章 自己株式、第17章 新株予約権と組み合わさった形で、個別問題としても頻出の分野ですから、3章分まとめて学習するようにしてください。
テーマ2 剰余金の分配は、会社法上の規定に従う部分が強く、特にのれん等調整額は覚えるしかありません。出題実績の乏しさから、さほど複雑なパターンは出題されないと思われますので、計算問題集の3問が解ければ十分です。
テーマ3 株主資本等変動計算書は、基本的には、この章の仕訳一覧にある仕訳が切れたなら作成できます。ただし、その他有価証券評価差額金と繰延ヘッジ損益だけは、変動事由の表示が求められると急に難しくなりますが、あまり深く考えず、全体像2.(1)(2)のa.だけ求めて残りは差額で求めると割り切ってしまった方が楽に作成できます。